WEARINGON

2025/12/16 14:24


●平均寿命と健康寿命。その“差”が投げかけるもの


日本では「人生100年時代」という言葉が広く語られていますが、実際には 平均寿命と健康寿命には一定の差 があり、この期間は日常生活に制限が出る可能性のある期間として捉えられています(厚生労働省・健康寿命の令和4年値について 参照)。

最新のデータでは、


  • 平均寿命:男性 約81.05〜81.09歳、女性 約87.09〜87.14歳

  • 健康寿命:男性 約72.57歳、女性 約75.45歳


この差は、男性で約8.5年、女性で約11〜12年と推計されており、一般にこの期間は日常生活に制限が出る可能性のある時期とされます(厚生労働省・健康寿命の令和4年値について/e-ヘルスネット 参照)。

長く生きられることは大きな喜びですが、できるだけ自立した生活を長く続けられることが重要だと考えられています。



●健康寿命を縮めるきっかけは「つまずき」であることが多い


高齢者の介護が必要になる主な原因としては、認知機能の低下や脳血管疾患などが挙げられますが、骨折・転倒も一定の割合で含まれています。厚生労働省などの調査では、骨折・転倒は介護のきっかけの一因でもあり、その影響は無視できません(国民生活基礎調査/高齢者の転倒と骨折などの原因 参照)。

また、高齢者の転倒リスクは、筋力やバランス能力の低下といった身体機能の衰えに加え、段差・敷物・滑りやすい床など、環境要因が重なって起きることが多いとされています(高齢者の転倒予防に関する調査 参照)。

特にわずかな段差や家屋内の構造などは転倒につながりやすく、転倒後の骨折がそのまま活動量の減少→筋力低下→より転倒しやすい状況を生む 負のサイクル につながることが知られています。


●つまずきを防ぐために、靴が果たせる役割があります


高齢者の転倒理由の上位にあるのが“躓き(つまずき)“です。

裏を返せば、つまずきにくい環境が整えば、健康寿命は確かに延ばしやすくなります。


毎日履く靴は、“歩く”という動作のすべてに寄り添う存在です。

だからこそ、靴には 転倒リスクを下げる力 が備わっています。


そこでWEARINGONでは、

「しゃがんで靴を履きにくい」という悩みを前提にしたハンズフリー構造に加えて、

つまずきにくさを考えた設計を取り入れています。



●つまずきにくい靴とはどんな靴でしょう?


専門用語を避けながら、できるだけ日常の言葉でまとめると、

つまずきにくい靴には次のような特徴があります。



① つま先が少しだけ上がっていること

→ 歩くときに地面に引っかかりにくくなります。


② ソールがしなやかに曲がること

→ 足運びが自然になり、歩幅も整いやすくなります。


③ 踵部分が安定していること

→ ふらつきを抑え、左右のバランスがとりやすくなります。


④ 足裏のアーチを支えてくれる構造であること

→ 足の力が正しく使われ、つまずきにくさにつながります。


⑤ 軽い素材でできていること

→ 長い時間歩いても疲れにくく、外出したい気持ちを後押しします。


WEARINGONでは、コルク素材のフットベッドを採用し、

ただ柔らかいだけでなく、足裏のアーチをしっかり支える設計になっています。

歩くたびに体重移動が自然になり、つまずきにくい歩行へ導いてくれるのが特徴です。


●「膝が痛い」「しゃがめない」という悩みから始まった靴づくり


WEARINGON ハンズフリースニーカーの始まりは、

「しゃがむのがつらい」「手を使わずに靴を履きたい」という声でした。

そこでハンズフリー構造を取り入れてきましたが、

調査を続ける中で、より大きな課題が見えてきたのです。


それが、

“つまずきによる骨折”と、そこから介護状態へつながってしまう流れ でした。


単に履きやすいだけでなく、

「つまずきにくい靴」をつくることで、

結果的に健康寿命を延ばすことにつながるのではないか──。

そんな視点から、現在のWEARINGONの方向性が生まれています。


●未来を変えるのは、毎日の一歩です




人生100年時代において、

“歩ける時間を少しでも長くすること” は、生活の質そのものを左右します。


「最近つまずきやすい」

「以前より歩くのが不安になった」


そんな小さなサインが出始めたときこそ、

自分や家族の足元を見直す大切なタイミングです。


つまずきにくい靴は、見た目以上に大きな安心を与えてくれます。

毎日の一歩が未来の数十年を守るかもしれない──

そんな思いを込めて、WEARINGONは靴づくりに取り組んでいます。