2025/09/25 18:08
今回は、プロサッカー選手として第一線で活躍し続けるアルビレックス新潟レディースのキャプテン・川澄奈穂美選手にお話を伺いました。
プレシーズンの練習ルーティンや日々のセルフケア、選手として長く続ける秘訣、そして「何も感じない=ストレスがない」履き心地という観点から、リカバリーサンダルの印象を語っていただきました。
■プレシーズンの練習と日々のコンディショニングについて

──プレシーズンの今、練習スケジュールはどのような流れですか。
川澄選手:プレシーズンなので月曜がオフで、残り6日間はトレーニングです。チーム練習は朝9時から11時までの2時間。各自、前後で筋トレやシュート練習を足したり、早めに来て体をほぐしたりしています。週末も、開幕に向けて紅白戦や練習試合が入ってきます。
──撮影前にお会いした際もアイシングをされていました。
川澄選手:大学4年生のときに左膝の前十字靭帯を断裂して手術しました。その後は大きな離脱はありませんが、右脚の腸脛靭帯まわりを含め、良いときも悪いときもあります。練習後は“アイスバス”と同じ感覚でアイシングをするのがルーティン。初めて見る方には心配されますが、私にとってはいつものことです。
※前十字靭帯:膝関節の中心で脛骨の前すべりと過度なねじれを防ぎ、着地や急停止・方向転換時の”膝の安定”を担う最重要靭帯。
■怪我予防とセルフケアについて

──怪我をしないため、また長く続けるために意識していることは?
川澄選手:前十字はサッカーで多い大きな怪我の一つです。手術と長いリハビリが必要で、復帰後に元の状態へ戻すのも簡単ではありません。私自身、その経験を通じて「怪我をしたらどう治すか」だけでなく「怪我をしない体づくり」を強く意識するようになりました。
具体的には、体幹や膝まわりの使い方・筋力づくりを毎日の練習前に丁寧に行うこと、そして正しいフォームでトレーニングすること。サッカーは接触があるので、不意に体勢を崩したときに怪我のリスクが上がります。女性特有の体の特徴もあります。月経周期で骨盤の開きや膝の位置がわずかに変化し、受傷リスクが高まるとされる研究もあるので、そうしたタイミングも考慮してコンディションを整えています。
■リカバリーサンダルと日常履きの大切さ

──リカバリーサンダルの履き心地や印象を聞かせてください。
川澄選手:履き始めて日が浅いので「劇的に変わった」とまでは言いませんが、大事なのは“何も感じない”ことだと思っています。足元の違和感がない、ストレスフリーでいられる――そのフラットな状態こそベスト。靴擦れ一つでも練習を中断せざるを得ないくらい、足の違和感はストレスになります。サンダルや靴は日常の多くの時間を共にするもの。だからこそ、最初から“何も感じない”状態に寄せてくれるものは良いと感じます。
──新しいギアを取り入れると良し悪しの“波”が出ることもありますよね。
川澄選手:はい。だからこそ“波”を作らないことが重要です。サンダル一つでパフォーマンスが急に跳ね上がるわけではありません。でも、長い時間身につけるものとしてストレスを増やさないことは、確実に日々を支えてくれます。
■憧れから始まる夢と続ける力
──2011年のワールドカップ以降、女子サッカーに憧れて競技を始めた人も多いです。サッカーを続けて頑張るためのメッセージをお願いします。
川澄選手:2011年のW杯は日本に大きなインパクトを与えたと思います。「あれを見てサッカーを始めました」というチームメイトもいるほどで、私自身不思議な感覚です。人は誰かから影響を受け、また誰かに影響を与えて生きている――少しでも日本を元気にする力になれていたら嬉しいです。
続けるうえでは心と体の一致が不可欠です。プロの世界で長くやるためには、何をモチベーションにするかが常に問われます。私自身、若い頃は「代表に入りたい」「試合に出たい」「得点王になりたい」といった“自分”に軸がありましたが、今はサポーターの皆さんと一緒にタイトルを獲りたいという気持ちが一番の原動力。仲間やサポーターの存在が、新しい目標をくれる――それもサッカーの素晴らしさです。その気持ちがある限り、全力で挑み続けたいと思っています。
──最後に一言。
川澄選手:サンダルでしっかりリカバリーしながら、毎日のトレーニングを積み重ねて、良いシーズンにしたいです。応援よろしくお願いします。
川澄奈穂美 選手

FW・1985/9/23生、神奈川県出身。
2011FIFA女子W杯優勝&ロンドン五輪銀メダルの主要メンバー。INAC神戸、米NWSL(シアトル→ゴッサムFC)を経て2023年よりWEリーグ・アルビレックス新潟レディース所属。2023-24シーズンからキャプテンを務める。
巧みな突破と精度高いクロスで攻撃を牽引するレジェンドドリブラー。
■アルビレックス新潟レディース
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